【薄毛対策】カツラについて 1

カツラの寿命

カツラは一度買ったら終わりではありません。製品や取り扱い方にもよりますが、大体耐久年数は2~5年となっています。
人工毛だと縮れてきたりしますし、人毛は色あせやすいので数カ月に一度染め直しが必要です。染め直しを繰り返せば毛が劣化してきます。また毛を植えている土台(ベース)は軽さや装着感を重視した製品もあり、かなり薄くなっています。このベースが破れてしまうこともあります。

カツラの種類

カツラを構成する要素として、「毛髪」と「ベース」、そして「固定方法」があります。
毛髪には「人毛」と「人工毛」があります。人毛は人間の髪の毛です。手触りや見た目などが自然に仕上がるとも言われますが、カツラに加工する人毛は表面のキューティクルをはがしてしまっています。先述のように数カ月放っておくと色があせてしまいますし、自分の髪の毛と比べると光の反射の仕方が違うので、全く自然というわけでもありません。

人工毛は色が変わりにくかったり、素材の特性上形状記憶であったりという長所があります。毛先が摩擦で縮れてくる、光の反射が不自然であるなどの短所もありますが、この辺りを解消する研究も進んでいるようです。

ベースの素材には様々あるのですが、「通気性のあるもの」と「通気性のないもの」に大別されます。ベース部分は大部分がメッシュになっていて通気性があるものがほとんどなのですが、部分的に通気性のない素材が使われることがあります。

つむじや分け目などをきちんと作りたい場合、メッシュのベースが見えてしまうと不自然になりますから、その部分は人工皮膚をつけることになります。この人工皮膚は通気性のない素材がほとんどです。またカツラのグレードや技術の程度などの事情により、ベースの周囲にぐるりと通気性のない素材が使われていることもあります。
メッシュの素材や網目の大きさなども各社様々あります。

カツラは一般的にオーダーメイドで作ることが多いので、素材のリクエストを受け付けてくれる場合も多いでしょう。

固定方法としては、金具、両面テープ、接着剤(フィックス)、マジックテープ(面ファスナー)、編み込み式(企業によっては「連続装着」と呼ぶ)などがあります。

金具は、女児がよく使う「パッチン留め」と仕組みは似ていますが、形は違います。カツラの金具は通常クシのような形をした横長のものです。金具で自毛をはさんで固定しますので、前頭部などに自毛が全くない場合には前面だけ両面テープを使用したりします。金具での固定は、スポーツや帽子などでずれたりしやすいのが難点です。

接着剤は、数週間つけっ放しにできるような特殊なものを使います。薄く頭皮に一体化するようなベースを使い、皮膚の通気性をなるべく損なわないように接着します。人によっては数日でかゆくなる場合もあるので、その場合は自分でつけ外しできる両面テープに替えてくれる企業もあります。普通にシャンプーしたくらいでは取れません。

マジックテープを使う場合、主に2つの方法があります。自分の頭皮にマジックテープを接着する場合と、頭皮にマジックテープをつけずに残っている自分の髪の毛に突起を絡ませる場合です。いずれもカツラの内側にマジックテープがついています。

編み込み式は、カツラの内側にヒモが通してあってそこに自毛を通し接着剤でくっつける場合と、自分の頭髪に糸を編み込み土台を作ってその土台とカツラをくくりつける方法とがあります。ずっとつけっ放しにするタイプで、そのままシャンプーも出来ます。