フィナステリドの安全性とリスク
フィナステリド(商品名:「プロペシア」)は、男性ホルモン「テストステロン」が「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変わるのを防ぐ薬です。
ジヒドロテストステロンというのは胎児期には男子の外性器発達に不可欠な男性ホルモンですが、思春期を過ぎると前立腺肥大や男性型脱毛症、ニキビなどの原因になりあまり良い面が見えません。ですので薬でDHTの産生を抑えてもあまり重大な副作用はないと考えられますが、稀に肝機能障害が起こる可能性があります。
軽い副作用で睾丸の痛み、胃部不快感、初期脱毛などもあるようです。その他体質などによって不具合が出る可能性は否定できません。
ただし妊娠中の女性が服用した場合、胎児が男子であったら胎児に外性器奇形が起こる可能性があります。
いずれにしてもフィナステリドは、お医者さんに処方してもらわなければ手に入れることのできない薬です。体質や今飲んでいる薬などをお医者さんにきちんと相談して下さい。(保険は利きません)
長期的に飲む事のリスクを考えて
短期的な副作用はそんなに心配しなくても良いと思われますが、フィナステリドというのは「飲むのをやめると元に戻ってしまう」薬です。
飲み始めて薄毛が解消しても、それを維持するためには飲み続けなければいけません。すると人によっては数十年単位で飲み続ける場合があるかと思われますが、その場合の体への影響は未知数です。もしも長期服用による副作用があっても、数十年というスパンになると「本当にその薬のせいなのか」という因果関係を証明するのは難しくなります。老化のせいなのか他の生活習慣のせいなのか薬のせいなのか、というのが判別しづらいのです。
確実なことは、フィナステリドの分子は「ステロイド骨格」を持っているということです。つまりステロイドやコレステロールと似ている性質があるということで、体内に沈着すると考えられています。
ある程度は人体にも排出機能があるため「沈着することはない」という説もありますが、程度問題だと思います。長年に渡ってそれなりの量を服用していたら、やはり多少の沈着はあるのではないでしょうか。
沈着すると何が問題かというと、悪玉コレステロールが高い場合や糖尿病の場合の問題と似ています。端的に言えば「ゴミがたまっていく」ことによる体の不具合です。本1冊、DVD1枚が部屋に増えただけでは特に何も問題はないでしょうが、全く処分しないまま数十年増やし続けると、家の中がゴミ屋敷になって様々な不具合が出てくるのに似ています。
必要以上に怖がることはないですが、長く飲む場合は頭の片隅にこのようなリスクの可能性も置いておいたほうが良いでしょう。
ミノキシジルの安全性とリスク
ミノキシジル(商品名:「リアップ」)はドラッグストアや薬局で買うことができます。
「第1類医薬品」という副作用リスクの高い区分なので、薬剤師は購入者に必ず説明をしなければならないと法律で定められています。
副作用としてはかゆみ、炎症、低血圧、頭痛などがあり、重篤な副作用としては循環器疾患が起こる可能性があります。そのため高血圧または低血圧の人や、心臓または腎臓に障害のある人などは使用しないように添付文書に明記されています。
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ミノキシジルが発毛させるメカニズムとしては、
・血管拡張による血行促進作用
・表皮細胞の増殖促進
・髪の毛を伸ばす働きのある「プロスタグランジンE2」が毛乳頭細胞内で作られるのを助ける
という効果があると言われています。
しかしまだはっきりと詳しいことは分かっておらず、長年の使用による弊害も未知数です。
数年間使い続けてみて「何だか最近体が不調だ」と思ったらちょっとやめてみるなどして下さい。また使用中に高血圧や低血圧になったり心臓や腎臓に障害が出るなど、添付文書の項目に引っかかったらすぐに使用を中止することが重要です。